ナイト!
「…………」
「ーー邪魔しないでね」
低く、そして悪意の持った言葉。
「よろしく〜」
その後の何もなかったかのような間延びした言葉。
「あっ!結衣くんだー!」
中庭へ入ってくる南雲くんを見つけ、駆け足で彼の元へと向かっていく。
こちらに顔を向けた南雲くんと目があった気もしたけど、逸らしたのはどちらが先か。
正直、ここまで敵意を向けられると笑えてくる。
「ハハッ…」
手放したのは、どちらが先か。
なんかーー…
「ショックか?」
「わっ!?」
「結衣に無視されたことがショックか、ほうほう」
「り、理事長どこから!?」
「全部見ておったぞ」
「そうじゃなくて…!」
一体どこから出て来たのよ!!