ナイト!




「でもまさかですよ。東雲家のご子息はズバ抜けて経営能力がいいとは聞いてましたが、彼女がその一人だったとは」

「自慢ではございませんが、蓮お坊っちゃまも蘭お嬢様も、そして凛お嬢様も、皆立派に育たれています」

「東雲家の長は子供達に実権を持たせているとは噂で聞いてはいたんですが、本当だったなんて」

「隠しはしてないですが、元々公の場に出ることが少ないお方なので」



東雲…。

確か聞いたことあるな…。


でも、確かあそこは…。




「婚約の件に関しては、南雲の家族会を通さないとどうにもなりません」

「わかっております。そのための凛お嬢様のご提案ですから」

「そうですか…。なら話は早いですね」

「はい」

「期待は…しないでください。残念ながら親族の皆様に勝てるほどの立場ではないですから」

「存じてます。何かあれば、こちらからもいくつかご提案させていただきますので」

「はは、そりゃ爆弾物ですね」

「ありがとうございます」




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