ナイト!

・2




ーーーーー…



「凛お嬢様、」

「…なに」

「先ほど、求婚されてましたが」

「…笑いたければ笑えばいいでしょ」

「まさか二回りも離れたお方に見初められるとはさすが凛お嬢様です」

「…バカバカしい」



慌ただしく続いたヨーロッパ訪問。

最後はヨーロッパを離れ、アラブの石油王とのお食事会。


この国につくなり出迎えてくれたあたしよりも二回りも上の王に求婚を申し込まれたのだけれど、もちろん遠慮させていただく。


この後、お食事会あるから気まずいというか、また絡まれるに決まってる。



「そういや、日本のことはお聞きになりましたか?」

「聞いてなくても大方何にも進んでないって状態でしょ」

「まあ、そのようです。お嬢様が爆弾を落としていかれましたのでね」

「…………」

「どうしました?」

「…あんなの爆弾なんかにはならないわよ」

「えぇ、まあ…」

「…もうそろそろ、気づくでしょう」



ーーあたしが犯した、罪を。



「ダルっ…」



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