ナイト!
「……いずれここのトップに立つのは俺だ。俺が南雲をデカくすりゃ、誰も文句は言わないんだろ」
「言うと思ったよ。そちらはどうでしょうか?」
「僕はさっきも言いましたけど、早く子供達に経営全てを任せたいと思ってますし、凛がそれでもいいのなら…。ね、凛ちゃん?」
「あたしも別に、それが南雲家の条件を満たすのであれば…」
遊び呆けている父さんよりも、兄の方に頼ればなんとかなるはず。
それに兄はあたしに甘いから。
「さぁ、どうでしょうか」
誰も、異論は唱えなかった。
ーーーー……
重苦しかった会議室は、いつのまにか無くなっていた。
会議室に残ったのは、あたしと父さん、南雲くんに茅野くん、そして南雲くんのお父さん。
「本当に、ウチのものが失礼しました」