ナイト!




「…いつからじゃ」

「はい?」

「お主はワシ以上に、こうなることを見越しておっただろ」

「あぁ、結衣と七瀬さん」

「そうじゃ。正直ワシにはどう転ぶかわからんかったからの。あの南雲が折れるとは思わぬし」




確かに南雲の家族会が、自分達が認めた相手以外と婚約させるわけがない。


でも今回は違った。




「結衣が、七瀬さんを受け入れたから」



俺がこうなるのを見越したのは。



「……ほぉ」

「七瀬さんの身分は関係なく、一般家庭であったとしても家族会は開かれていたでしょう。でもそれとは関係なく…」

「…………」

「結衣が彼女を受け入れてすらいなかったのなら、生徒会長の任はすぐ解かれていたでしょう。ナイトに反抗できる唯一が生徒会ですから」

「それもそうじゃ」




< 406 / 574 >

この作品をシェア

pagetop