ナイト!
いくつかターニングポイントはあったけれど、あいつが彼女を突き放すことはしなかった。
結衣にとっての特別でもあったからこそ、何があったとしても家族会に認めさせてただろう。
「…ふん、まぁよい」
「…あなたが聞いたんじゃないですか」
「そういやの、お主ら3人とも追試受けてもらっただろう?」
「無視かよ…。はい…」
「わざと本試よりも難しく作っておけと言っておったのじゃが、意味なかったの」
「は?あれやっぱり難しくしてたんですね」
「気づいておったか。やはりお主らは桁違いじゃの。ほれ」
理事長から渡されたのは、俺とあいつら二人が受け損ねた学年末試験の追試結果。
「将来が楽しみじゃのぉ」
そこに記されてあったのは、3人とも、オール満点の結果だった。