ナイト!





顔が近づいてくるのがわかったから、あたしは目を閉じて、唇に温もりを感じた。




「んっ…」



結衣とのキスは、いつも長い。

理由はわかってる。

お互い、離れたがらないからだ。




「ぁっ…」



結衣は唇を離すと、洋服に手をかける。




「待ってっ!」

「嫌か?」

「違っ…」



そういう流れなんだってのはわかる。

雰囲気もわかる。



「ベッドがいい…」



了解、と答えた結衣はあたしを抱きかかえると、ベッドに連れて行く。



ベッドに寝かせられると同時に、責め立てられる。



唇も、胸も、指先も。

そして、奥深くまで。




「ゆいっ…」

「凛っ…」



体が熱い。



結衣を、感じる。




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