ナイト!
「バカヤロウ!!ふざけんな!!」
「ゆ、」
「何が無事でよかっただよ!?あんたは何なんだよ!!」
「……」
「死にかけてんじゃねぇよ!!」
「……」
「俺のせいだろ!?俺に怒れ!!」
「……」
「もっと辛そうな顔をしろよ!!」
「……」
「もっと、俺に頼れよっ……!!」
大声の結衣は、初めてみた。
そして、ちょっと泣き声。
抱き締めている結衣の頭をポンポンと撫でる。
「結衣がこんなに怒るなんて思わなかった」
「……」
「結衣に言ったら絶対結衣は自分を責めるでしょ。悲しい顔も辛い顔も結衣が見たら何で思うなんてわかってたことだし。結衣はなんだかんだで真っ直ぐだからね」
「……」
「でもそんな結衣を見たくないのがあたしの本音。結衣は結衣らしく、気高くいてほしい」
それがあたしが惚れた結衣だから…。