ナイト!
ロイヤル・イーストホテルの凄さは知ってたかし、普段の凛ちゃんを知ってたから疑うことなくドバイに行ったけど。
規模が違いすぎた。
「ショッピングモールすごかったなぁ」
「ホテルも豪華すぎだろ。こっちで言うスイートルームが普通のシングルと変わんなぁってよ」
「建物も高かった」
「ブラックカード持ってる奴しか見てねぇよ」
東雲を甘く見ていた。
結衣の南雲も日本ではすごくて、南雲の名前さえあれば日本中は納めたも同然のもの。
『東雲は日本じゃあんまりなんだよね〜』
って言ってたけど、その意味がわかった気がした。
凛ちゃんは普通のお嬢様でも、かなり地位のあるお嬢様でもない。
かなりの権力を持ち、世界的な大富豪であり、人を動かそうと思えば国単位でも動かすことのできる、
とんでもなくずば抜けたお嬢様だった。