雨のち晴れ
「あぁっ和也さん。今から少しだけ、春菜さんと散歩してかえりますので…心配しないで下さい」

橘は和也に連絡を入れた


そして、
橘と春菜はただ
ただ静かな道をゆっくりゆっくり歩き続けた


月明かりが二人を照らす

「久しぶりだなぁーこの道。なんにも変わってないなあ」

変わらない町並みを
春菜はとても懐かしく思った


そんな春菜を橘は優しく見つめる

「ねぇ、春菜ちゃんお腹すかない?たこ焼き食べようよ」

「うん」

春菜は笑った
久しぶりにいっぱい笑った

二人は公園で肩を並べてたこ焼きを食べた

「ねえ、先生。今日はありがとう。最後にひとつだけ行きたい場所があるんだけど」
< 117 / 200 >

この作品をシェア

pagetop