雨のち晴れ
ねぇ先生
外に出ることは
怖くて仕方なかったはずなのに
先生とだったら、なぜか
安心して歩けました

久しぶりに
本当に久しぶりに見た外は
何もかわっていなかった

変わらない町並み
変わらない景色


本当に時は経っていたのかな

私は長い夢を
見ていたのではないのかと
そう思えるくらいに


でも、違ったね

「お帰りなさい」と私を待っていてくれたお父さん

そのお父さんが
なぜか前よりも

小さく見えました


やっぱり確実に

季節は巡っていたんだね

ただ一人

私だけを残したまま…
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