雨のち晴れ
「違うんだよ。春子のことは忘れてない。これからもずっと忘れないし愛し続ける。でも、あの人は言ってくれたんだ。春子のことを忘れられなくても俺のことが好きだと。俺の支えになりたいと。なんかよくわからなかったけど嬉しくてなぁ。そう言ってくれたことで、気持ちが和らいだんだよ」


振り向くと、和也はとても優しい目をしていた

春子を見ていた時の目。
春子が死んでから、春菜がずっと見たかった目。
「お父さん、あの人となら幸せになれる?」

「うん」
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