雨のち晴れ
春菜がまだ小学生だった時、父親の和也と母親の春子とよく海に行った


「お父さーんお母さーん。見て!きれいな貝殻拾ったの」

「きれいね」

「きれいだな」


和也も春子も笑顔で、もちろん春菜も笑顔で、そんな何でもないゆっくりとした時間が春菜は大好きで仕方なかった

あの頃の春菜はまだ幼すぎたから、それが幸せだということに気づいてなかったけど。そんな日々がずっと続くと思っていた。


でも、幸せは長続きなんてしなかった
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