S P E R O





ゾルビフの部下は一度自分の顔をアレクサンドリアの顔に近づけた後、アレクサンドリアの頭の先から足の爪先までクンクンと匂いを嗅ぎ始めた。







ゾルビフの部下は「クサイ匂いがするぞ!あの銀の玉を持っているのは、お前なのか?」とアレクサンドリアの顔をじっと睨み付けるように言った。







アレクサンドリアは「さあ、いったい何の事を言っているんだか?俺には、さっぱり、わからないよ!」と上を向きながら惚けた。






「お前の体からは銀の良い匂いがするんだ!嘘を付いたら、今すぐお前を殺すぞ!」






「嘘なんかついてやしないよ!」





アレクサンドリアの額から脂汗が一つゆっくりと流れる。







ゾルビフの部下が炭のように黒く鋭く尖った人差し指の爪の先でアレクサンドリアが着ている服をすっとなぞった。






「じゃあ、今着ている物を全てこの場で脱いでみろ!」


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