さくらへようこそ
美桜は首を横に振ると、
「今池さん曰く、今年の３月に亡くなったんだって。

その人の遺骨は彼の近所にある寺にお願いして、納骨してもらったって」
と、言った。

「つまり、タツヤがこの前きたのは美桜ちゃんにその人が亡くなったってことを伝えるためにやってきたってことなの？」

そう聞いた忍に、美桜は首を縦に振ってうなずいた。

「私は、自分の娘のように育てて大切にしてくれたママに深く感謝している。

ママと出会えてよかったって思ってる。

だけど、本当のお母さんにも私を育てることができない事情があった。

それに今池さん曰く、私を捨てたのは両親の方だったって…」

そう言った美桜に、
「なるほど」

忍は首を縦に振ってうなずいた。
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