さくらへようこそ
ナナちゃん人形を後にすると、美桜と忍と達也の3人は地下鉄の駅に足を向かわせた。

「で、どうする?

大須観音辺りを観光するか?」

そう聞いてきた達也に、
「生みの母にあわせてくれませんか?」

美桜が言った。

「えっ、生みの母って…」

不思議そうな顔をした達也に、
「美桜ちゃんは、タツヤの近所の寺で眠っているって言う生みのお母さんに会いにきたんだ」

忍が説明した。

「ああ、それで名古屋まできたんだ…」

達也は納得をしたと言うようにうなずいた。

「わかった、連れてってやる」

達也が首を縦に振ってうなずいた。
< 156 / 167 >

この作品をシェア

pagetop