さくらへようこそ
「今の話は、聞かなかったことにしましょう」

美桜は人差し指を唇の前に当てると言った。

「ああ、そうだな。

お前ら、絶対に言うんじゃないぞ」

工場長がこの場にいる全員に向かって言った。

「もちろんだよ」

「もちろんですよ」

メンバーはうんうんと首を縦に振ってうなずきながら言った。

「後は交通事故とか、ましてや死なんて言葉は間違っても口に出さないように。

ああ、トラックと言う単語も絶対にね?」

忠告するように言った美桜に、
「いつもの雰囲気で明るく、明るく。

さあ、笑いましょう!」

レコード店が合図したのでこの場にいた全員は大笑いをした。
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