さくらへようこそ
「先日飲んだ日本酒が美味しかったので、『星野酒店』へ買いに行こうと思ってたところだったんです。

ですけど、どこにあるのかわからないので、さくらさんに案内を頼もうかと思って」

そう言った大倉に、
「ああ、そう言うことですか。

じゃあ、行きましょう」

美桜は納得したと言うように笑った。


大倉と一緒に『星野酒店』へ向かっている間、彼は物珍しそうに首を動かして周りを見ていた。

「珍しいですか?」

美桜に声をかけられ、大倉は動かしていた首を止めた。

「そうですね、懐かしい感じがします」

大倉は答えた。
< 81 / 167 >

この作品をシェア

pagetop