迷いの森の魔女
ジークの額に手を置き、フードの女はしばらく静止します。
吐き気が徐々に治まるのと同時、彼は緩やかな眠気がその身を包むのを感じました。


「…ふむ。まぁ、いいだろう」


ぼんやりと白む意識の中、冷えた声とは一転した女の優しい声色を聞いた気がしました。
しかしそれ以上は何も考えられず、ジークはそこで意識を手放したのでした。
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