また、キミに逢えたなら。
そうでもしないと、闇に呑み込まれそうで怖くて仕方なかった。
強くありたかったからこそ、諦めて自分の運命を受け入れることが本当の強さだと思うようになっていた。
だけど莉乃に出逢って、真っ直ぐな気持ちをぶつけられて……。
心の奥底にあった本当の想いが、遠い昔に鍵をかけてしまったはずの想いが、溢れ出したんだ。
“生きたい”
俺だってそう思ってる。
死ぬことに対する勇気とか覚悟とか、どうやって持てばいいのかわからない。
やっぱり最後まで
それだけはわからなかった。
考えることから逃げて、死んでもいいと思い込むことで向き合うことから逃げていたんだ。