また、キミに逢えたなら。


それから毎日のようにシロー君と逢った。


とは言っても、一日の内のほんの僅かな時間だけ。



図書室で宿題をしたり


樹里ちゃんや子ども達に絵本を読んだり


透析の日は2階のテラスで短時間だけ話す。



そこで色んなことを話した。


シロー君は私と同じ学年で、この病院の近くにある進学校に通っているということ。


血液型が同じだってこと、誕生日がちょうど1ヶ月違いだということ。


好きな食べ物


嫌いなもの


行きたい場所……。


シロー君といると話題が尽きることはない。



逢うたびに好きになって、ドキドキして幸せで。



ずっとずっとシロー君といたい。



そう思うようになっていた。




私の中の“世界”はもう


シロー君ナシじゃ成り立たなくなっていたんだ。


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