また、キミに逢えたなら。
初デート
1週間後
ついにっ!!
デートの日がやって来た。
熱気の漂う自分の部屋を出て階段を駆け下りる。
バンッ
「お母さん、おはよう!今日出掛けるから」
キッチンにいるお母さんに声をかけて、クーラーの下に移動する。
汗ばんだ体に涼しい冷気が当たって気持ちいい。
「莉乃ったら、もう少し静かに開けなさい」
ブツブツ言うお母さんをムシして、ソファーにゴロンと横たわる。
実は緊張しすぎてあんまり寝れなかったんだよね。
だけど全然眠くないの。
不思議。
シロー君に逢えるからかな……。
「どこ行くの?」
カウンター越しにお母さんがクスッと笑った気がした。
「プ、プラネタリウム」
別に何も悪いことはしていないのに、恥ずかしくて声が小さくなる。