また、キミに逢えたなら。
ズルい。
本当にズルい。
こういうところ。
ぼんやりとしか顔が見えないけど、シロー君はスッと目を細めて私の大好きな笑顔で笑っている。
多分……ううん、絶対に!
私が何も言えなくなるのを知っててワザとやるんだ。
「シ、シロー君は……本当に口がうまいよね」
なんだか悔しくて、ちょっとした反抗をしてみせる。
そしてプイと顔をそらして星空を見上げた。
「本当のことだよ」
!?
ムクッと起き上がって私の顔を覗き込むシロー君に目を見開く。
わわ、顔!
顔!
近すぎだからっ!
「わわわ、わかったから……!」
ねぇ
絶対ワザとでしょ?
私がドキドキするのを知ってて……。
見上げたシロー君は真剣な顔付きで
ワ、ワザとじゃ……ない?
もしかして、本当に私に信じ込ませようとしてる?
冗談で言ったんじゃないってことを。