また、キミに逢えたなら。
「俺も……っ、生きたいです」
もうこれ以上、母さんにこんな顔をさせたくない。
病弱な俺を女手一つで育ててくれた母さんに、これ以上の苦労をかけたくない。
生きて……恩返しがしたいんだ。
「ドナーを……ドナーを早くっ……」
涙が一筋頬を伝った。
“生きたい”
もっと
もっと生きて俺は……。
「その気持ちは我々も同じだよ。真白君にはまだまだ長い人生があるんだ、“生きてほしい”。その為にも最善を尽くしているところだ。一緒に奇跡を信じよう」
その言葉に涙が次から次へと溢れて止まらなかった。
こんなにも心が震えて
こんなにも“生きたい”と思ったことは初めてだった。
心の底から本当にそう思えた。