また、キミに逢えたなら。
ねぇ
ウソでしょ……?
生きてる
樹里ちゃんは……生きてるよね?
膝がガクガク震える。
立っているのがやっとの状態。
このドアを開ける勇気が
度胸が私にはない。
呆然と立ち尽くしたままでいると
ガラッ
ドアが開いて、中から看護師さんが出て来た。
隙間から見えた中の様子に強い衝撃が胸に走る。
「ほら、行こう」
震える私の手を取ったシロー君の横顔には、もう涙は見えなかった。
温かいその手の温もりに、少しだけ心が落ち着く。
その手をギュッと握り返して、引っ張られるがままに中に入った。