また、キミに逢えたなら。
一歩ずつゆっくりと樹里ちゃんが寝ているベッドまで近付いた。
そこに横たわる樹里ちゃんの色白の小さな体。
寝ているようにも見えるけど、樹里ちゃんからは生気を感じない。
よく見ると
息を……していなかった。
ウソだ……。
ウソだ……こんなの。
次第に視界がぼやける。
やだ……っ。
やだよ。
樹里ちゃん。
なんでっ。
「じゅ、り、ちゃん……?起きてよ……ねぇ」
寝てる、だけなんだよね?
「樹里……っ、じゅ、りっ」
傍らですすり泣いているのは多分、樹里ちゃんのお母さん。
その肩を抱きながら、目頭を押さえているのはお父さんだろうか。