また、キミに逢えたなら。


初めてそこでわかった。


樹里ちゃんの小さな命の灯火が、消えてしまったんだということを。



ううん、本当はわかってた。


わかってたけど


信じたかった。



まだ生きてるって。


いなくなるわけないって。



そう信じていたかった。



樹里ちゃん


樹里ちゃん……!



胸が苦しくて


張り裂けそうで


悲しみがどんどん押し寄せて来る。



もう

樹里ちゃんの笑顔を見ることは出来ない。

会うことも

話すことも

笑い合うことも

何もかも。



涙を拭うこともせずに、私はその場でひたすら泣いた。


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