また、キミに逢えたなら。


どうやら寝てしまっていたようで、気付いた時にはお昼前になっていた。


まだ頭がぼんやりするけど、体はさっきよりも軽い。


起き上がってゆっくりリビングへ向かう。



テーブルの上には、お母さんが書いたと思われる置き手紙があった。



『お昼ご飯、冷蔵庫に入ってるから温めて食べてね』



それを見て、なぜか涙が溢れた。


お母さん……。


些細なことですぐに涙が溢れる。



こんなに泣き虫だったなんて知らなかった。



冷蔵庫の中にあったオムライスをレンジでチンして食べた。



優しい味がして、それにも涙が溢れて泣きながら食べた。



居てくれて当たり前だと思っていたけど、お父さんやお母さんにいつ何があるかなんて、それは誰にもわからない。



もしかしたらもう会えないかもしれない。


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