また、キミに逢えたなら。


「ちょっと!私は包み隠さず全部話したじゃん!瑠璃だけ言わないなんてズルいよ」



「…………」



無言でちらりと私をうかがう瑠璃。



その目は恋する乙女のような目をしていて、聞かなくても瑠璃の気持ちがわかったような気がした。



「出会って間もないけど……」



ポツリと口を開いた瑠璃の頬がどんどん赤く染まっていく。



「好きになっちゃったみたい」



「瑠璃ー!」



か、可愛い!


思わずギュッと抱き付いた。


いつもクールで冷静で。


頭が上がらないと思っていた瑠璃にも、こんな一面があったんだ。


< 315 / 418 >

この作品をシェア

pagetop