また、キミに逢えたなら。
“シロー君、シロー君!”
真っ暗な中、遠くの方に一筋の光りが見えた。
それと同時に聞こえたその声に、懐かしさが込み上げて胸が詰まる。
この声は
俺の大好きな愛しい人のもの。
“莉乃……?”
恐る恐る名前を呼ぶ。
光りはどんどんこっちに近付いて来て、やがてパアッと明るく目の前を照らし出した。
“そうだよ!”
花が咲いたような懐かしい莉乃の笑顔。
大好きだった莉乃の……。
“莉乃……また逢えて良かったよ”
眩しすぎて思わずギュッと目を瞑る。
莉乃……。
これは夢なのか?
幻か?
だけど目の前にいるのは紛れもなく俺の大好きな莉乃だ。