また、キミに逢えたなら。


「良かった……っ、本当に良かった……っ!今、先生を呼んだからね!」



喜びの声を上げるのを、ぼやける視界の中で聞いていた。



生きてる……。


確かに生きている。


全身がガチガチに固まったように動かなくて痛い。



だけど



その“痛い”という感覚が生きているという証拠。



確かに……生きている。



「良かった……っ本当に。1週間以上も目を覚まさなかったのよ?どうなることかと……思ったわ……っ」



涙交じりに“良かった”と繰り返すその声は、昔からよく知っている人の声だった。


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