また、キミに逢えたなら。
3ヶ月後の3月中旬。
どうすることも出来ないまま退院の日を迎えた。
その間莉乃が来ることは一度もなく、理由もわからないまま。
保の言うように本当に彼氏が出来たんだとしたら、それはそれで仕方がないのかもしれない。
瀕死の俺を見るのが辛くて、そんな時に支えてくれる人が現れたのかもしれない。
そう思うとどうしようもなく胸が苦しくなって、締め付けられた。
言いようのない寂しさと孤独、そして後悔が溢れる。
だけどどうしても“待ってて”と言えなかった。
莉乃はそんな俺に
愛想を尽かしたのかもしれない。