また、キミに逢えたなら。


時間に追われる中、院内のレストランで昼ご飯を食べていると、首から下げた院内用のケータイが鳴った。



「結城先生、カズヤ君が急変しました!」



声の感じから、電話の向こうが慌ただしいのがわかる。


切迫感が伝わって来た。



「わかりました、すぐ行きます!」



まだ食べ始めたばかりの食事のトレイを持って立ち上がる。



そして急いで片付けると、足早に小児病棟へ向かった。



「先生、こっちです!」



バタバタと慌ただしい中、血相を変えた看護師さんが大きく手招きをする。


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