また、キミに逢えたなら。
これまでずっと、必ずまた逢えると思って過ごして来た。
莉乃と約束した将来のことだけを考えて生きて来た。
約束したからこそ、ここまで頑張って来れた。
だから、今の俺があるのは莉乃のおかげ。
夢が叶ったのも、全部全部莉乃のおかげなんだ。
だからこそ今でも俺は、莉乃のことしか考えられない。
「10年経っても、好きなもんは好きなんだよ。莉乃を想うと、胸が苦しいんだ」
運命なら、きっとまた逢える。
莉乃に逢いたい。
逢いたくて逢いたくて、こんなにも胸が焦がれる。
この病院に来た時、どれだけ必死になってキミのことを探したか。
いないとわかって、どれほど落胆したかなんて保にはわからない。
「お前……そこまで莉乃ちゃんのこと」
パソコン画面から視線を外して、まっすぐに保の瞳を見つめる。
保は悲しげな顔をしながら、バツが悪そうに目を伏せた。
「この先、莉乃以外を好きになることはないと思う。だから、合コンとかそういうのには、行くつもりないから」
そんな保にキッパリ言い切る。
「…………」
保はそんな俺の言葉を聞いて、さらに悲しげな顔をしてみせた。