また、キミに逢えたなら。
その後、高速を2時間ほど走って、ようやく目的地に到着したようだ。
車がどこかの駐車場に停まる。
周りは見渡す限り青々とした山しかなくて、駐車場が広いせいか、ここがどこだかわからない。
自然が多くて空気が澄んでそうな場所。
「どこだよ、ここ」
「この先に莉乃ちゃんがいる」
保の横顔は、なぜだかとても悲しげで。
唇を噛み締めながら、必死に何かに耐えているようだった。
なんだよ。
なんなんだよ。
この先に莉乃がいる……?
信じられない。
信じない。
信じたくない。
ここに莉乃がいるなんて……っ。