また、キミに逢えたなら。


「ここだ」



その声にドクリと胸が鳴った。



顔を上げると


“秋月家の墓”


その文字が目に入って胸が締め付けられる。



奥の方がえぐられるように痛い。



側面には“莉乃 享年16歳”


そう彫られていて、ウソじゃないことを物語っていた。



「……っり、の……っごめん……っ俺の、せいで……っ」



ごめん……


ごめん……っ




涙が溢れて止まらなかった。



俺が死んでいれば良かった。


莉乃の代わりに


俺が……っ。


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