また、キミに逢えたなら。


「看護師さん達が、話してるの聞いちゃったんだけど……っ莉乃の、腎臓はね、同じ病院の中の、“誰か”に、移植されたんだって」



ーードクン


ーードクン



やけに鼓動が高鳴っていた。



その誰かって……っ。


まさか。


まさか……!


いや、冷静になって考えてみろよ。


そんな都合のいいことが、あるはずないだろ。



「り、莉乃の命日は……?」



ドクンドクンと鼓動が大きく脈打つ。



「11月27日、だよ……っ」



ウソだろ……?


なぁ、誰か。


お願いだから、ウソだと言ってくれ。



疑いが確信に変わったような気がして、信じられない気持ちでいっぱいで、頭が真っ白になる。


< 408 / 418 >

この作品をシェア

pagetop