また、キミに逢えたなら。
どんな病気でなぜ入院しているのか、どのくらいの期間ここにいるのかを何一つとして知らない。
安静にしてなきゃダメなのに出歩いてて平気なの?
「出歩いてる方が気が紛れるし、図書室には週2回くらい顔出してるんだ」
まだ少し辛そうだったけど、結城君はそう言って力なく笑った。
「他はまぁ適当に院内をウロウロしてるから、どっかで会ったらまた声かけるよ」
そう言った後時計の方をちらりと見た結城君は、静かにゆっくり立ち上がった。
「じゃあそろそろ戻るよ」
「あ、う、うん。お大事にね」
「サンキュ」