また、キミに逢えたなら。
現実の違い
それから毎日図書室に通った。
退屈な時は朝の点滴が終わってから夕方までいたり、一日の大半をそこで過ごすようになった。
週2回くらいしか来ないと言っていたけど、曜日がわからなかったので一応毎日来ている。
相変わらず宿題は進まないんだけれど。
「莉乃ちゃん!」
樹里ちゃんが私を見て嬉しそうにやって来る。
髪を二つに結んで、歩く度にそれがピョンピョン揺れる。
相変わらず今日も可愛い樹里ちゃんに、自然と頬が緩む。
「樹里ちゃん。今日も絵本あるの?」
逢えるかもしれないと思うと途端に胸が弾む。
「ううん。莉乃ちゃんに会いたかったの」
樹里ちゃんは私が座っていた横のイスを引いて座ろうとした。
だけどここは子ども用のスペースじゃないから背丈が足りなくて少しアンバランス。
「え?私に会いに来てくれたの?ありがとうー!!向こう行こっか」
「うん!」
奥の方を指差すと樹里ちゃんは嬉しそうに笑って頷いた。