また、キミに逢えたなら。


「宮下さんいますか?」



病棟に戻った私はナースステーションに足を運んだ。


バタバタしてて声をかけるのがためらわれたけど、ちょうどすれ違う瞬間に目が合ったから思い切って声をかけた。



「さっき1302号室で見たよ」



「ありがとうございます」



そう言ってペコッと頭を下げて1302号室を探した。



広い棟内。


多分シロー君はこの病棟には入院していない。



だってこの病棟は『呼吸器』だから。



入院しているとなると『泌尿器』?


わからないけど、その可能性は高いよね。



「宮下さん!」



タイミングが良いことに、ちょうど部屋から出て来た宮下さん。



「莉乃ちゃん、どうしたの?」



ニッコリ笑いながら私の顔を覗き込む。


優しい瞳に安心感を覚えた。


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