あまずっぱい
−2年前
「ママ、パパ、おはよー!」
「「小花(ちゃん)おはよう!」」
優しいパパとママ、
おいしいご飯、
温かい家庭、
当時中3だったわたしの家庭は幸せそのものだった
「ねぇねぇ小花ちゃん」
「ママなぁに?」
「青葉くんまだ寝てた〜?」
「わたし起こしてくる!」
青葉ってばいつもお寝坊さんなんだからっ
お兄ちゃんのくせにわたしが起こしてあげてるの
コンコンッ
「青葉ー?起きてるー?」
そう言ってドアを開けた
「な、なーんだ!起きてるじゃん〜
ご飯だよ、はやく食べよ?」
青葉はベッドの上に腰掛けて床の一点をひたすら見つめてた
「小花…俺さ、この家出て行くわ」
…え?何言ってるの……
「……どういうこと…?」
「…俺見たんだ」
「父さんが他の女を家に連れてきてるの」