あまずっぱい


「え…?」


力強く掴まれた左を見ると、

さっきまで本を読んでいた佑介くんの手が伸びていた


「……花」


振りほどこうとしてもがっしり掴まれていて逃げるのは少し難しい


「…花、花「なんで…いつも何回も名前だけ呼ぶの!?ホントは好きでもなんでもないんでしょ!わたしっわたし…もう…っ」



無理に振りほどいて教室から逃げ出し
人気の少ない場所へ避難した



自分でしたのに何が起こったのかわからなかった


(もうわたしってなんなの…?)


後悔と自己嫌悪で胸が押しつぶされそうになった

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