余命宣告



「さくら、何泣いてんだよ」


バスケしてる最中なのに。


あたしのところに

寄って来てくれて。


「泣くなよ~」

あたしの頭をそっと撫でる。


その、大きな手のひらから

夏希のぬくもりが伝わる。


どうして。


こんなにも

愛しいという感情が

涌き出てくるのだろう。


それが、余計に

今の現実を否定したくなる。







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