余命宣告



学校に行けば

さくらの姿。



気丈に振舞って。

無理に笑ってる。



その顔は。

今までで一番切なくて。



でも、今までで一番

綺麗だった。




思わず泣きそうになって。

教室のさくらのところに行けず


廊下で一人。


声を押し殺して泣いた───




何で、

どうして、

さくらなの。



自ら命を絶つ人だっている。

なのに、


何で。



こんなにも懸命に

生きようとして



誰にでも優しい

さくらなんだよ。






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