君の隣に愛がある

「お、おはよう!!!」


声の主は福家大輔。
5組の男子で…あたしの片想いの相手


「朝から元気やなぁ〜」

あくびをしながら福家は、スタスタ教室へ歩いていく。

「あい〜良かったねえ〜♡」

みきがニヤニヤしながら言う。

「う…うん。でも一緒に教室の方には行ってくれないしなー…。まあ、相変わらずだけどね。」

福家とは2年の時に同じクラスになって、気づけば2年越しの片想いをしている。
3年になって、クラスが離れて、福家に彼女ができて、忘れる為にあたしもその当時告白された男子と付き合った。
その男子の事は嫌いじゃなかったし、何より福家を忘れたかった。


あたしのクラスは2組で、5組とは校舎が離れていて会うこともなく。
半年がたって、あたしは本当に福家を忘れていた。
それなのに……


たまたま全校集会ですら違った。
大勢いたのに、私の目には福家しかうつらなくて、

一瞬で彼に引き込まれてしまった……。





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