空色恋愛。【完】
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@裕介
俺は昨日、晴人から侑夏に告白したことを聞いた。
正直なんとなく勘付いていた。
なんとなくだったが、
やっぱ晴人は侑夏のことが好きだった。
「侑夏と会って気まずくならないかな…」
「今更心配することじゃねーだろ、きっと。
侑夏はそんなんで態度変える奴じゃねーよ」
晴人は自分が告白したことで
四人の関係が壊れることが
心配らしい。
「おはよー」
後ろから葵の声がした。
「あれ?侑夏は?」
「侑夏は寝坊で遅刻」
「一限実験だろ?
あいつやばくね?」
「なーんか昨日は寝付けなかったらしいよ?」
葵はちらっと晴人のことを見た。
葵もどうやら知っているらしい。
「俺、侑夏のこと待つは、
あいつに借りあるから、俺のチャリに乗せてくわ」
俺はたまたま1人暮らしの友達の家に止めてあった自転車があった。
「裕介、わりーな、侑夏頼むわ」
「そんな遅れてないなら平気だろ、ニケツしていく」
「んじゃ、裕介よろしく」
葵と晴人は
俺をおいて先に行ってしまった。