空色恋愛。【完】


裕介を見ているとまるで橙也を見ているような感覚になったからだ。



懐かしい感じと寂しい感じ
苦しい、悲しいが混ざって

涙が出てきてしまった。




_____へ?





裕介はそっと私のことを抱き寄せた。



裕介の匂いがした。


変態とかそんなんじゃなくて、

裕介の匂いがした。



安心する。




それでも涙は止まらなかった。




「辛かったよな。」




その裕介の一言で私はさらに泣き出した。




声を押しつぶして泣いた。



「元カレのこと、大好きだったもんな」



「侑夏は頑張ったよ」



「支えてやれなくてごめんな、
辛いよな」




そう裕介は何度も何度も
言った。


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