空色恋愛。【完】
「元彼のこと二年も引きずってるってこと。」
「あー…葵、それ話したのね」
私は握っていた腕を離し、
裕介の方を見た。
「侑夏はその元彼が忘れられないから、彼氏ができないんだー、誰か侑夏のこと好きになってくれる男子いないのー?って葵のやつ、言ってたぞ、この前一緒に飲んだ時」
___あー…葵、お酒はいるとペラペラしゃべり出すからな…
私は小さなため息をつき、
裕介の目を見た。
「別に私自身、引きずってるとか分からないの。
別に恋愛がしたくないわけでもないし。
ただなんでか、恋愛ができない」
「その気持ち分からなくもないけどさ」
「へ?」
「俺も最近、一年付き合ってた彼女に振られてさ、やっぱ環境変わるとダメだよなー」
裕介はどこか寂しそうに笑った。