空色恋愛。【完】
「ヤったんだ。他の奴と」
その言葉を裕介が言った瞬間、
私は胸が苦しくなって、
なぜか分からないけどとっさに
裕介の手を握った。
「侑夏まで、泣きそうな顔すんな。」
裕介は私のことを笑ってデコピンした。
「さすがに、ヤったとか言われたらさ、俺どうしていいかわからなかったよ。
大学生だし、そういうのもあるのかな?とかも考えた。
でもあいつ全然反省してなくてさ」
裕介は全力で笑った。
「あいつ、俺のせいにするんだ。裕介が最近寂しい思いさせるからいけないんだよ、裕介が私のこと手放すからだよってさ。」
「裕介…」
「手放したつもりなんてなかったのにな。やっぱ同じ大学とかじゃなきゃ、だめだったのかもな」
「そんなことないよ…」
泣くのを隠して笑う裕介のことが
私は見れなかった。