空色恋愛。【完】
「侑夏は、いつもよく笑ってるから、疲れないのかなとか、俺は思ってたりする。
きっと周りに心配させないようにとか、侑夏は考えてるんだろうけどさ」
「心配かけたくないってのもあるけど、辛い時に泣くよりも笑う方が私的にはすごい楽だからさ。
それだけだよ」
私はニコッと橘くんに笑って見せた。
「侑夏のそういうところ、俺はすごい好きだよ。」
______ドキッ…
橘くんに心臓の音が聞こえていないか不安になるくらい
心臓の鼓動がドクンと聞こえた。
「た、橘くんもよく笑ってない?」
「俺も、侑夏と同じで辛い時も笑っていたいって思うんだよな。
でも、侑夏?
あんまり溜め込むなよ?
侑夏は絶対溜め込むタイプだから」
橘くんは私のことをわかってくれていた。
不思議なくらい橘くんの声は温かくて。
なぜか喉の奥の方が
キュッとなって。
それで、それで…
「…うー…」
「ちょ?!
侑夏?ごめん、え?!ごめ、え?!」
「ち、ちがう!橘くんのせいじゃないのーうわーーん…!」